茎の形状と茎尻の形状
中心=茎=ナカゴ ここでは茎8種類、茎尻の形状5種類をご紹介します。 以下わかりやすい剣鑑定読本(著者永山光幹 発行株式会社青雲書院)から図を引用と文言抜粋させていただきます。
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茎の形状
- 一般の形 普通形(ふつうがた)ともいう。古刀から現代刀全般に見られる茎
- 尻張り形 詳細な説明は書籍で見つけられないのですが、この形状で私が判断すると備前刀の茎によくみられる形です。
- 雉子股形(きじももがた)平安時代から鎌倉時代の太刀に多く、鳥の股の形に似ていることにちなんだ呼び名。拵の柄の刃方に俵鋲を打つため、鋲の部分を削ったと推測される。
- 振袖形(ふりそでがた)鎌倉時代の短刀に多い形の物で、刃元から茎先の間の反りが高くなっている茎。和服の振袖を思わせる形。当時柄曲(つかまがり)と称する拵がありこれが付属したものである。
- 舟形 舟底形(ふながた・ふなぞこがた)刃方が張って舟の底を見るような形をしている。鎌倉時代末期の相州正宗とその後の同系統の作品に見られる「相伝茎」(そうでんなかご)とも言われています。
- タナゴ腹形(たなごはらがた)魚のタナゴの腹を思わせる。茎の上半の刃方が張り、下半で細なる形でさる。室町時代の村正とその系統に多く平安城長吉や下原一門の作品にも見る。
- 御幣形(ごへいがた)神社に用いる御幣(ごへい)を逆さにしたように刃方と宗方にいくつか明瞭な段差をもった茎。新刀の伊勢守国輝にみる特殊のものである。
- 卒塔婆形(そとばがた)茎の下方が張り、先が剣形で、卒塔婆を逆さにしたような形になる。室町時代以降の筑前金剛兵衛とその統計に見られる。
茎尻の形状
- 栗尻(くりじり)丸みを帯びた中心尻を指し、各時代を通じて最も一般的な形である。
- 刃上がり栗尻(はあがりくりじり)先端が丸みを帯びているのは栗尻と同様であるが、棟方に比べ特に刃方の肉をそいであるために傾斜が強くみえるものを言う。
- 切り(きり)先端が横一文字に見えるもの。鎌倉時代の大和保昌系に多い
- 入山形(いりやまがた)先端が尖っていて棟方に寄っているもの。大和系や北陸系の古刀および新刀に多い。
- 剣形(けんぎょう)剣の先のように中心尻のほぼ真ん中で尖っているもの。正宗とその系統おおび新刀期以降の相州伝に見られる。
鑢目の種類
14種類ご紹介します。
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- 銑鋤き(せんすき)
- 槌目(つちめ)
- 切り(きり)
- 勝手下がり(かってさがり)
- 勝手上がり(かってあがり)
- 筋違(すじかい)
- 大筋違(おおすじかい)
- 逆大筋違(さかおおすじかい)
- 鷹の羽(たかのは)羊歯鑢(しだやすり)
- 逆鷹の羽(さかたかのは)
- 鎬地勝手下がり平切り(しのぎじかってさがりひらきり)
- 鎬地切平勝手下がり(しのぎじひらかってさがり)
- 桧垣(ひがき)
- 化粧鑢(けしょうやすり)
以上 剣鑑定読本(著者永山光幹 発行株式会社青雲書院)引用